●「チャンツ」で英語に大切なイントネーションを体で覚えよう!
───アルクさんというと、学生時代に「キクタン」にお世話になった方たちは「チャンツ」が印象深いと思うのですが、この「音が出るペン」にもチャンツが入っていますよね。チャンツとはどういうものか、知らない方に向けて詳しく教えていただけますでしょうか。
外山:「チャンツ」はアルクの教材の中でもメインに位置する学習方法のひとつです。英語を第二外国語として学ぶ人たちの多くが使っている学習方法なのですが、英語独特のイントネーションやアクセントを置く位置を体験しながら学べるといわれています。
───日本人にもこのチャンツは効果的なのでしょうか?
尾嶋:英語と日本語では音節が違うんですね。日本語は必ず母音がつきますが、英語はつかないものもあります。この英語の音節を意識するのにチャンツのリズムが効果的に働くのです。特に小さい子どものうちからチャンツにふれていると、勉強をしているという意識がなく、自然とリズムが体に入っていくようになります。
───音楽やリズムと一緒だと、勉強している感覚が薄れて、繰り返しまねして発音していくうちに、リアルな発音が楽しく身につきそうですね。英語にはスピーキングと共に、リスニングも大切だと思うんですが…。
小野:リスニングは「会話アイコン」を使っていただければと思います。
───この会話アイコンから流れてくる会話は、ページに載っているイラストを元に話が進んでいくんですよね。
小野:はい。かなり長文の会話もありますので、何度も聞いていただくことでよりリスニング力がつくと思います。ある程度「会話アイコン」から流れる会話になれたら、親子で役割を決めて会話をやり取りすることもオススメです。
●大人が夢中? 音が出るペンのヒミツ

よく見るとcarの文字の上に点々が!
───「音が出るペン」も人気のポイントだと思うのですが、どういう仕組みで音が出るようになっているのでしょうか?
小野:実は、本の方にしくみがありまして、文字の部分に薄く敷いてある点々がコードになっているんです。これをペンに内蔵されているリーダーが読み込んで、中のメモリーと瞬時に一致させて音が出るようになっています。
───文字にのみ反応するようにしたのは、どうしてですか?
小野:かなり細かく絵が描かれているので、子どもがタッチしたものと違う音が出てしまわないよう、文字の部分をタッチしたときにのみ音が出るようにしました。そうすることで、絵とそれを表す英語の発音・つづりに同時に親しむことができるようになっています。
───昔の英語の勉強だと、単語は単語、発音は発音と別々に覚えていた印象があるので、音と単語が絵と一緒に直感的に日本語を介さず覚えられるのはすごく嬉しいですよね。 音が出るペンとCDとの違いは何かありますか?

キッズ営業チームトレーナーの 尾嶋絵美さん(右)
尾嶋:CDだと親御さんがデッキにセットしないと音が流れてきませんでしたが、音が出るペンはお子さんが自分でペンを持って文字にタッチすれば音がでるので、遊びたいときに知りたい単語を自分で調べられるという自主的な部分が備わると思います。
小野:面白いことにお父さんが音が出るペンの構造に大変興味を持ってくださっていてそれもCDでは見られなかった特徴ですね。やはり、率先してお父さんお母さんが夢中になっていると、子ども達も気になって遊びたくなるんだと思います。
───実際に、読者の方からの反応や、感想などはどんなものがありますか?
小野:よく聞くのが、子どもの発音がすごく良くなったということ。それは意識してお勉強しているのではなくて、音が出るペンから流れてくる英語をリピートしているうちに、自然と身についていることなんですよね。
───アルクさんのHPに出ている動画を見てビックリしたのですが、本当に子どもは、音が出るペンで流れているままに発音しているんですよね。

▲アルク「音絵じてん」HPより転載
尾嶋:うちの娘は本当に好きなページを開いて、リピートしているだけなんですが発音はすごく良いんです。「音絵じてん」を使っているうちに、英語がすごく楽しいと思うようになったみたいで、何年か前に海外に行ったときに、現地の人とあいさつをしたり、質問に答えたりできて、より一層自信につながったみたいですね。
「音絵じてん」を使われているお子さんは、英語に興味を持つきっかけになっているという声を多く聞きます。
※アルクさんの「音絵じてん」ホームページにて体験動画を見ることができます。
「音絵じてん」 体験動画を今すぐチェック!>>>
小野:私は甥っ子にプレゼントしたんですが、彼はこの「音絵じてん」ではじめて「ココナッツ」の存在を知ったようでかなり衝撃を受けていましたね。ココナッツの発音がとても気に入ったらしく、何度も繰り返し発音するのでココナッツの発音がすごくいいんですよ(笑)。
外山:プレゼント需要は高いですね。特におじいちゃんおばあちゃんが孫の入学式に送ったり、クリスマスプレゼントとしても喜ばれています。
───無理に最初のページからスタートするのではなく、自分の好きなページや興味のあるものから入っていくのも英語が上達する重要なポイントですよね。そういう意味では、どのページからスタートしても日本語の「音声スクリプト」があるので、親としては嬉しいと思いました。
尾嶋:そうですね。小さい子は絵を見て単語を理解していくので、この「音声スクリプト」は保護者の方向けに制作しました。
小野:ここには「音絵じてん」に載っている全部の単語とダイアログやクイズなどスクリプトの内容、あと歌詞が全て載っています。 英語が苦手なお父さんお母さんも、この「音声スクリプト」で先に予備知識的に入れてお子さんと一緒に楽しめば、英語の知識もどんどん身についてくると思います。
外山:普通の辞典の場合、単語だけのものが多いですが、アルクは「使える英語」を世の中に提供することをコンセプトにしていますので、単語だけでなく、実際にどういうところで使用されているかという会話もメインに考え、「音絵じてん」を制作しています。
───アルクという企業について、また子ども向けの英語教室「アルクKiddy Cat英語教室」について教えていただけますか?

外山:アルクは今年で45周年を迎えるんですが、創業当初から「使える英語」を日本人に身につけてもらいたいという目的があります。私たちはそれを「地球人ネットワークを創る」というミッションでとらえているのですが、学校で習う英語とは異なる、実際の場面で使える英語を日本人に伝えたい。英語はひとつのツールで、大人も子どもも、英語を活用して、地球人として世界中のたくさんの人とコミュニケーションを取り、自分の世界を広げてほしいという思いでいます。子ども向け英語教室「アルクKiddy CAT英語教室」も「地球人ネットワークを創る」ための事業のひとつです。
尾嶋:「アルクKiddy CAT英語教室」は教材の開発から教師の指導までをアルクが一貫して行っている英語教室です。今年で20周年を迎え、全国に1000教室約1万人の生徒さんが学んでいます。教室の基本は自宅開放型、「自分の言葉で伝える力をのばす」をスローガンにレッスンでも積極的に発話を促すような形を取っています。
───他の英語教室との違いはどんなところでしょうか?
外山:やはり、英語の総合出版社として、教材のクオリティには自信があります。子どもから学生、ビジネスマンなど一貫して様々なコンテンツを開発しているノウハウを生かした教材の提供、さらに各教室で働く先生方の実績、クオリティの高さも他との違いだと思います。
Kiddy CAT教室の詳しい情報はこちら
───絵本ナビユーザーの中には、英語に熱心な方から、必要なのは分かりつつ、苦手意識からちょっと距離を置いてしまっている方まで多くいると思うのですが、この『音が出るペン付 アルクの2000語えいご絵じてん』のオススメポイント、メッセージをお願いします。
尾嶋:英語は敷居が高いと思われているお父さんお母さんも多いと思いますが、やはり会話ができたり、コミュニケーションが取れるようになると世界が広がりますし、楽しいと思います。この『音が出るペン付き アルクの2000語えいご絵じてん』は、はじめて英語に触れるお子さんが楽しめる内容をいっぱい集めて作りました。あまりプレッシャーに感じないで、お子さんと一緒に楽しむようなつもりで始めていただけると嬉しいです。

尾嶋さんが手にしているのは『キクタン キッズ』(初級編)!
───世界が広がるのはやっぱり楽しいですよね。そういう体験をたくさんの方にしていただけたらいいなと思います。今日は本当にありがとうございました。
インタビュー: 富田直美(絵本ナビ編集部)
文・構成: 木村春子(絵本ナビライター)