色彩がこんなにも豊かに心と感情を物語るなんて!
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【新刊ピックアップ】 注目の新刊をご紹介します!絵本ナビ編集部 2016/05/24 色彩がこんなにも豊かに心と感情を物語るなんて!
注目の新刊をみどころとともにご紹介します! 気になった作品をぜひチェックしてみてくださいね。
● モノトーンとカラーの対比が美しい、文字のない絵本
お父さんと手をつなぎ、家路を歩く赤い服の少女。 灰色に閉ざされた街の中で、少女の着ている赤だけがあざやかです。 ふと、道端に咲く花を見つけた少女は、その花を摘みます。 あちらこちら、だれにもふり返られることなく、都会の道端に咲く小さな花々を、少女は集めます。 お父さんに手を引かれて歩くうち、赤い少女と色とりどりの花々は、灰色の街の真ん中に横たわる小さなスズメに出会いました。 花を少し、スズメに分けてあげる少女。 突然夜が明けたかのように、灰色の街がぱっと、あざやかに色づきました。 少女は花を分けて歩きます。 だれに気づかれなくとも。 だれに感謝されなくとも。 少女がこっそりと花を配るうち、街はみるみる色を取り戻していって― この作品に文字はありません。 文字の代わりに少女の心を描き出すのは、『色』です。 影の黒と日の当たる白、そのあいだの灰色。 モノトーンで描かれた街は、なんだかさびしく、冷たい印象です。 やがて、小さな出会いとささやかな行動によって、少女の心のうちと彼女の見る世界は、やわらかくあざやかなものへと、少しずつ変化していきます。 "色"がこんなにも豊かに人の感情を表現し、深く感動を呼び起こすものだという発見が、きっと新鮮な驚きをくれるはず。 少女とお父さんは、色彩あふれる我が家に帰りつきます。 しかし、花を配るために少し立ち寄っただけだとでもいうように、少女はふたたび家を出ていきました。 一輪だけ残った花と共に、ほほ笑んでいるようにも、憂いているようにも見える表情で歩く少女。 最後のページ、彼女はなにを思っているのか? この絵本を飾る色彩のどこかに、その答えが描かれているかもしれません。 (堀井拓馬 小説家)
この絵本そのものが、路傍の無口な花のようです」
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