
お子さんが絵本に興味を示さなくても〜絵本は遅効性のメディア〜

お子さんが絵本に興味を示さないときってありますよね。
絵本を読んであげたときのお子さんの反応はいかがでしょうか?
ものすごく喜んで何度も「読んで!」とせがんでくれると、親も俄然やる気が出るものです。でも反応がいまいちのときって、ありますよね?いったいどういう風に感じているのか…。残念ながら、いくら親でもお子さんの心の中をのぞくことはできません。でも、そこには必ず何かの反応が起きているはずなのです。お子さん一人ひとり、情報の吸収のスピードも、どんなものを見て、聞いて、感じているのかも、さまざまなのです。
お子さんに与えるものとして、最初から反応がいいとか、すぐに答えがでるとか、結果がわかるとか、というものが好まれる傾向があります。あるいは向こうから勝手にやってきてくれるとか自動的に動くとか…。しかし、こういったものは「刺激が強い」ということと、多くの点において重なっているのです。
さて、絵本はどういうものでしょうか?
翻ってみて、絵本はどうでしょうか?自分からは動かないし、しゃべってもくれない。文字を自分で読めないお子さんにとっては特に、置いてあるだけだと、何も始まらない地味なものに見えるかもしれません。
でも、効率やスピード、刺激の強さといった軸だけで子育てを考えると、何か大切なものを見過ごしてしまうのではないでしょうか。
絵本は遅効性のメディアです
絵本はたしかにそこにあるだけでは、何も生み出すようには見えません。
でも、一番身近にいる大人が、自分の声でお話を語ってあげることで、子どもにとって伝わるものがあるのです。それは、安心と信頼といったものだけではありません。毎日いろいろなことを吸収して成長していく中で、その何かと何を繋げたり、思い出したり…。そういう繊細で微妙な反応の蓄積が、お子さんの興味を広げ、心を豊かなものにしていくのです。
絵本は非効率で速効性はなく、刺激はゆっくりと進みます。しかし子どもの育ちにはこのプロセスが絶対に必要なのです。
絵本を読んであげようとしても、絵本をぐちゃぐちゃにしちゃったり、見向きもせず別のおもちゃで遊んだり…。でも、大丈夫ですよ。いつでもそばに絵本があることで、きっと絵本に興味を持つ時期が訪れるはずです。毎月絵本をお届けする絵本クラブは、そのきっかけになるかもしれません。
Word by 奥平
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