ある日、ぼくは まほうのはこを ひろったんだ。 このはこは いやなものを なんでも すいこんでくれる はこなんだって。 ――ぼくは悪くない! 悪いのはみんなの方だ! イライラさせるものを箱の中に吸い込ませた。 これで快適! だったはず…。でも何か違うみたいなんだ。 表現力豊かな線画で描かれた、子どもの心を育てる絵本。 ■第10回新風舎えほんコンテスト金賞受賞作品。
表紙に箱が書いてあってこのタイトルです。内容は想像できます。
これが図書館の「友達の本」というコーナーに置いてあり、
「なんとブラックな。これは絵本?」
そんな第一印象に引っ張られて読みました。
あぁあぁもうもう想像通りです。
だんだん閉じてゆく心、捻じれて動かぬ口元、小学校高学年くらいを思い出します。
中二の思春期娘もさぞ共感するかと思いきや、表紙に一瞥くれ「そんなことしたら不便やん(生きていけないよ)」と一蹴。ちょーっと大人でした。
小学校中高学年が気に入るでしょうかね。
意外だったのは自分も箱に入ってしまうこと。自己嫌悪も描かれておりました。
ここまで描くなら、自己嫌悪を癒した後にいつもの生活に戻った様子も描いてホッとさせて欲しかったかも。
こんなことあるよね、でも後悔しちゃうよね、でも大丈夫だよと一時のことだよと感じさせてくれたらよかったな。 (てぃんくてぃんくさん 40代・せんせい 女の子14歳)
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