ナビでの評価が高く、オールズバーグ作品なので、ワクワクして読みました。
中1の娘の感想は、「相変わらず、迫力のある話だねぇ」というものでした。
本当にその通り。
動きや表情のとても豊かなセピア色の絵が、日常の中で起こる底知れない恐怖のようなものを浮かびあがらせています。
本当に催眠術にかかってしまったのか、どうしたら元に戻せるのか、果たして戻るのか、という少年達の戸惑いと狼狽が伝わってきます。
今回のお話で、特に目を引いたのは、主人公が黒人の兄妹であること、そして兄の友人は白人であること。
その設定が、今までの作品よりも、より社会性や現実性を持たせているように感じました。
最後のオチは、確かにびっくりはしたものの、私には面白いというより、「おいたが過ぎましたね!」と少々不快でした。