沢山の絵本を読んでいますが
作者さんがどのような方なのか絵本からはわかりません。
この本を読み佐野洋子さんというお人の
生涯をお聞きすることができました。
対談集なのでまるでこの対談の中に自分がいるかのようでした。
絵のプロであり言葉の使い手でもあるので
言葉をたくみに操っていて本当に素敵なお話でした。
また佐野さんはとても豊かな人生を送られています。
幼少のころのお母様との確執、そして介護。
男の話、金の話。結婚と離婚。
そして息子さんへの愛。最後は闘病生活。
留学の話も印象に残っています。
絵本の話は金の話の部分でほんの一瞬です。
一見、紆余曲折な人生ですが
読み終える頃には佐野さんの満足したお顔が目に浮かびました。
いま私は佐野さんの人生感への憧れと
尊敬の気持ちが芽生えた感じがしています。
そして最後のリリーさんのお手紙を読んで
笑顔で泣き、佐野さんとお別れをしました。