幼稚園から小学校低学年までの男の子に読んであげたい一冊です。男の子の大好きなカブトムシ!そのカブトムシと友達になってあんな遊びこんな遊びを一緒に出来るなんて、なんて夢のようなお話なんでしょう!出逢いから別れまでを描いたこの絵本からは、昆虫への愛情と対等な存在としての作者の目線が感じられます。同じ命だと言いながら、やはりゴキブリを見つけると退治するまで眠れない私は、人間本位なんだなぁ…と思います。作者のタダサトシさんはたくさんの昆虫が登場する絵本を書かれていますが、とても良く観察されていて、丁寧で暖かい絵を描かれます。中でもデビュー作であるこの「カブトくん」は、擬人化されたカブトムシとのふれあいの物語で、子ども達の心を掴む絵本だと思います。カブトムシは昆虫の王様!是非夏に親子で楽しんでください。