ピータラビットの絵本第1集の2番目のお話。「ピーターラビットのおはなし」の続きが書かれています。
赤いハンカチにくるまって、しょんぼり座っているピーター。そこへ、いとこのベンジャミンがやってきて、マグレガーさんの畑のかかしから、ピーターのジャケットと靴を2人で取り返しに行くことになりましたが・・・。帰り道に突然現われた強敵! そして、最大のピンチから救ってくれたのは、ベンジャミンのお父さんでした。しかし、このお父さんが只者ではありません!!次から次への予期せぬ展開に、ハラハラドキドキの連続です。同時に、どのページでも、くすっと笑ってしまう・・・そんなかわいらしさとユーモアがあり、読んでいて本当に楽しくなります。
娘も、ベンジャミンのお父さんの勇ましい活躍ぶりに、びっくり仰天でしたが、その後、お仕置きをされた2人が、泣き泣き帰っていく後姿と、温室の窓から爪を立ててのぞいている猫の様子には、思わず大笑い。本当にそれぞれがこっけいに描かれていますね。次のページの、困惑しきったマグレガーさんの横顔も可笑しいですが、このかかしの帽子(表紙の絵で、ベンジャミンが被っている帽子)は、マグレガーさんの毛糸のベレー帽だったんですね。娘も、「えっ、Mrs.McGregorのじゃないの?」と耳を疑うような感じで聞き返し、再び表紙の絵に戻って、「だってお花がついてるのに・・・」と、(赤い毛糸の部分が、花飾りのように見えるのですね。)
まだ納得のいかない顔をしていましたが、私もなぜか長い間、この表紙の絵は、「貴婦人のうさぎ」かと思っていました! こんないたずらっこのうさぎ(しかも男の子)だったと知って、驚きました。
(編集部注:洋書版「The Tale of Benjamin Bunny」に寄せられたレビューです。)