えほん世界のおはなしというシリーズの一冊です。
ふんわりと優しい絵を描く黒井健さんの絵ですが、オオカミが迫力があって、怖いです。
オオカミがチョークを食べてきれいな声が出るようにしたり、パン屋と粉屋で前足を白くしてもらったりというエピソードが入っています。
三度繰り返される「おかあさんだよ、開けておくれ」というシーンに、子ども達はドキドキしながら聞いています。
我が家では、何度も読んだ本で、子ども達も楽しんでいるのですが、小学校で読むのには、ちょっと躊躇しています。
何故なら、最後、オオカミはお腹が重くて井戸に落っこちて死んでしまい、
子やぎとおかあさんやぎは、いどに かけよりました。
そして、おおよろこびで、
「おおかみ しんだ、おおかみ しんだ。」
と さけびながら、いどの まわりを おどりまわりました。
という文章で終わるのです。
お話の内容は良いと思います。しかし、セリフとして表記されている等死んだのを喜ぶシーンが露骨すぎて、しかもそれが締めくくりなので、ちょっと教室で読むには、二の足を踏んでしまうのです。