幼児から大人まで、この絵本を楽しめる年齢は実に幅広い。
分かりやすく親しみやすい絵、
理解しやすく、自分でも使いそうな言葉を用いて、
スッと絵本の中に引き込む。
葉っぱが付いているというだけで、自分は特別と思いこむみかんくん。
その自画自賛ぶりに、思わず笑ってしまうけど、
この本のメッセージは奥深い。
自分が思っている自分と、他の人から見た自分。
どっちが本当なんだろう?
そして自分のこだわりが、実はちっぽけなことなのかも…って
教えてくれる。
本当に大切なことは…、と最後には考えされられるんだよね。
でもこの本のすごいところは、そういうメッセージが
押しつけがましくなく、むしろ笑いを込めて聞き手に
手渡せるところ。
読むなら、あまり押しつけ感を出さず、
あっけらかん とした感じでお読みください。
その方が、聞き手の心に響きます。
本の力が素晴らしいのです。
どんな読み聞かせにも外したことはない、
めったにお目にかかれない逸品と言えます。