山姥の民話と言えば、人を食べたりと恐ろしいイメージが有り読み始めから怖い話だろうと思いながら読んであげました。読み始めから、村人が月見をしていると、雲行きが変わり雨が降るやら、雹が降るやら、風も強くなり、どこからか声が聞こえてきます。話が進むにつれて子供達も、「今度は食べられるかもしれない」と何度も言いながら聞いていました。でも、あかざばんばが、餅を届けに行き、山姥が言ったとおり21日間山姥の世話をして、やまんばのにしきをもらって帰る所までくると、「あれ?この山姥はいい人じゃない!」と子供も言い、私もこの山姥は、すごく豪快な人だなぁと思いました。子供は、あかざばんばの勇気ある行動に関心を示しました。村人が、てっきり、山姥に食べられたと思っていたあかざばんばが、村に帰って来た時の村人達の驚き様もおもしろいですよ。また、後ろの方に、〔うしかたとやまんば〕の民話も有るので両方を読み比べてみるのもいいですよ。