息子がなんとなく選んできた絵本ですが、とても好きなお話になってしまいました。
とげとげは、みんなとは違う姿をした女の子。
とげとげというのはあだ名で、本当の名前ではありません。
姿が違うというだけでみんなからいじめられ、その度に固く鋭いとげは伸び、いつも一人ぼっちでした。
しかし、いじめっ子のサルの暴力から守ってくれたトムと心を通わせて・・・。
トムにずっと前から愛されていたことを知り、その優しさに安心して眠ってしまったとげとげ。
幸せな未来が映し出された夢の中で、自分の本当の名前を思い出します。
大きなテーマはもちろんいじめで、いじめ=相手の心にとげを生やす行為。
それがいじめられる度に伸びていくとげとげの容姿で表現されていると思います。
ずっといじめを傍観するだけだった弱虫なトムが、いじめに立ち向かった勇気にも感動します。
そしてもう一つは、自分のありのままを受け入れてくれる人が必ずいるということ。
たくさんの大切なことを教えてくれる素敵な絵本です。