初めて一人で読む童話シリーズです。
ハードカバーでずっしり、の装丁ですが大丈夫。
絵本のように易しい文章ですよ。
そして、内容も、ひたすらゆったりと流れるおさるさんの日常生活。
このゆったり感、是非味わってほしいです。
そして、ひたすら単調な毎日の中で、
年に一度か二度あるウミガメのおじいさんの上陸。
ずっとシンプルな白黒線画なのに、
その貴重なお話だけがカラーで印象的です。
おじいさんの言動が、きっと子ども達には新鮮に違いありません。
その存在感、おじいさんってすごいなあ、の世界です。
おさるたちよりもっとゆったりのウミガメの行動も、
ちゃあんと受け入れられるおさるたちの姿も素敵に感じました。
今どき、ともすればいらいらするほどのテンポですもの。
この本の中で流れるゆったりとした時間、
それをいとおしく思える心のゆとり、大切にしたいですね。