遠足の話って、数多くあるけれど、これは、熱を出して遠足にいけなかったぼくのお話です。
でもね、「どうしても遠足に行きたい」っていうぼくの気持ちは、体から抜け出して「気持ち」だけが出発するのです。
猫の気持ちや、ジュースの気持ちも連れてね。
ちょっと驚きの発想ですよね?
普段、遠足に行きたくても行けないものの気持ちを連れていくのです。
遠足の時には、いつも嫌われる雨雲だって、本当は遠足に行きたいはず、と雨雲までひきつれて。
ぼくは雨雲に乗り、遠足のバスを追いかけるのだけれど、そこで、雨雲は太陽とおしあいへしあいの攻防戦。
疲れた雨雲にそそいだぼくのジュースは、いろんな色の雨となり、虹となり、遠足に来た子供たちを喜ばせます。
そして、ぼくの気持ちも、遠足を満喫して家に帰ってくるのです。
ジュースがいろんな色の雨になって降り、虹になりっていう発想がおもしろい!
この楽しい発想に、子供たちは大満足。