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新着レビューピックアップ!

2016/01/18

名前からするとイヤナヤツなのかなと思っていたけど、 読んでみると全然そうでもない。

名前からするとイヤナヤツなのかなと思っていたけど、 読んでみると全然そうでもない。

毎日届く絵本ナビユーザーの生の声!気になる新着レビューをご紹介します。
今回ご紹介する作品は…?

■ 息子、娘ともにラルフに感情移入した一冊『あくたれラルフのクリスマス』

★★★★★

ムスカンさん 30代・ママ 男の子9歳、女の子4歳
絵本ナビさんでこの絵本を知り、
面白そう!と思って図書館で予約!
昨日やっと、4歳の娘と読みました。

あくたれラルフって、名前からするとイヤナヤツなのかなと思っていたけど、
読んでみると全然そうでもない。
確かに嫌な事はいっぱいしちゃうんだけど、
それにも一つ一つ理由があって、
そのなんとも説明のつかない心の動きが、
とってもよく描かれています。

いつの間にか9歳長男も寄って来て、一緒に最後まで読みました。

誰しも経験したことがあるこの気持ち。
長男は、妹が生まれた後に、
娘の方は、先日遠方から引っ越してきた従弟に、
似たような感情を抱いていたに違いなく、
二人ともラルフにとても感情移入していたようでした。
母としてもなんだんかとってもジーンとしちゃった一冊。

そしてこの絵本、どうやらシリーズもののようで、
あと2冊も是非、長男、長女と一緒に読みたいと思います。

あくたれラルフのクリスマス あくたれラルフのクリスマス」 作:ジャック・ガントス
絵:ニコール・ルーベル
訳:こみや ゆう
出版社:PHP研究所

あくたれねこのラルフは、クリスマスもいたずらばかり。セイラが編んでいる毛糸を引っ張ったり、ピアノの上を踏み歩いたり……。とうとうセイラに叱られたラルフは、あっかんべーをして、自分の部屋に行ってしまいました。

次の日、ラルフが目を覚ますと、セイラがパーシーというかわいいねこを抱いていました。セイラからパーシーと仲良くするように言われたラルフですが、おもちゃの汽車のレールにパーシーをしばりつけたり、靴下をはさみでちょんぎったり、いじわるばかり……。

そして、クリスマスイブの夜、セイラが、ラルフとパーシーにお話を読んでくれることになりました。ラルフは、いつも通り、セイラのひざの上にすわろうとしますが……。

本作では、ラルフの嫉妬心も重なり、さらに“あくたれ”ぶりを発揮しています。それでも、セイラはラルフを温かく見守り、優しく包み込みます。ユーモラスなお話の中に、深い愛情がたっぷり感じられる絵本。

■ こちらも合わせておすすめ!「あくたれラルフ」シリーズ

あくたれラルフ あくたれラルフ」 作:ジャック・ガントス
絵:ニコール・ルーベル
訳:石井 桃子
出版社:童話館出版

表紙の絵でちぎった人形を持って不敵な笑みを浮かべる悪そうな赤い大きな猫、それが「あくたれ」ラルフ。セイラの猫です。
でも・・・これが相当な「あくたれ」なのです。セイラを困らせてばかりか、セイラの大好きなパパを怒らせたり、ママを悲しませたり。あんまりの振る舞いに、みんなでサーカスに行った時とうとうみんなを本気で怒らせてしまいます。
 ラルフの「あくたれ」ぶり、その後のラルフの受難、そしてそれを大きく上回る家族の愛情。その3つがこのお話にめりはりをつけてぐいぐいと惹き付けられる展開になっています。アメリカで大ヒットしたこの絵本、世界中で愛されているのもうなずけます。
良い子にもいたずらっ子にも「ぴりっ」と効きそうな絵本ですね。

あくたれラルフのたんじょうび あくたれラルフのたんじょうび」 作:ジャック・ガントス
絵:ニコール・ルーベル
訳:こみや ゆう
出版社:PHP研究所

きょうは、あくたれねこのラルフの誕生日です。ラルフは、朝から「自分のプレゼントはどこにあるのだろう」とセイラの戸棚をあさっていました。ところが、プレゼントは誕生日パーティーまで待っているように言われてしまいます。ふてくされたラルフはいたずらをしはじめました。セイラのスリッパのなかに歯磨き粉をながしこんだり、セイラのお皿にプルーンジュースをぶちまけて台無しにしてしまったり、セイラが作ってくれた誕生日ケーキのクリームだけを全部なめてしまったり……。とうとうラルフはセイラに叱られます。元気をなくしたラルフですが……!?
本作でも、ラルフはものすごい“あくたれ”ぶりを発揮します! それでも、セイラはいつも深い愛情で見守り、受け止めてあげます。その存在は、まるでいたずら盛りの子どもを持つ母親のようです。


絵本ナビ編集部

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