あとがき
”わすれもの”はドラマの始まりです〜この本を手に取ってくださったみなさんへ〜
わすれものを一度もしたことがないという人は、まずいないでしょう。「あっ、いけない!」「また、やっちゃった」「あれだけ注意していたのに……」「どこにわすれたんだっけ?」「ああ、よかった! 見つかった」と、ひとつのわすれもので、心がどれだけめまぐるしく動くことでしょうか。決して珍しくもない、いつでも、だれの身にもおこることなのに、そのドキドキ感は、まさにドラマです。
もしこれを読んでいるのが大人の方なら、児童文学を書こうとする人は、「子ども時代にわすれものをしてきた人」なのではないかという仮説(?)を紹介したいと思います。何をわすれたのか、どうしてわすれたのか、定かではないけれど、そのわすれものを取り戻したいと思うと、子どものための物語を書かずにはいられないというのです。とても困ることでもあるけれど、だから、わすれものはドラマの始まりです。
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