ここは天の国。天の主と三人の大天使のもとへ、ゆうわくの悪魔がやってきました。彼の名前はメフィストフェレス。強い魔力を持ち、冗談とウソとかけごとを愛し、いつも人間をからかってばかりいます。
天の主はメフィストフェレスに向かって「お前はファウストを知っているか?」と言いました。
メフィストは「あの学者だろ? 頭はいいが、ばかな男だ。わきたつ心に、遠くへ遠くへと追い立てられている。決して満足できないあわれな男だ」と答えます。
天の主は「ファウストは生きるのにまようばかりで、どうにかしてやりたいと思っているのだ」と言います。
それを聞いて、メフィストフェレスは「おれがあの男をゆうわくしてみせようか」と持ちかけます。
天の主は「お前にまかせよう、メフィストフェレス。ファウストをゆうわくし、そのたましいを好きなようにふりまわすがいい。だが、よい人間というものはどんなにゆうわくされようとも、正しい道をわすれることはない。それを知ったとき、お前ははじをかくぞ」と言います。
メフィストは「のった!このかけには負ける気がしないね。ファウストのたましいはおれのもんだ」と喜びました。
そして、メフィストは「おれは悪いことをしようともくろみながら、いつもいいことをしてしまう、あの力の一部さ。いつもものごとを否定する霊だよ。人間が悪とよぶもののかたわれさ」とファウストの前に現れます。
メフィストは喜び、権利など世の中の色々なことをみせてやるとファウストに伝えます。その代わりファウストが「ああ、幸せだ、このまま時が止まればいいのに……」と言ったらファウストの魂をメフィストがもらうと言うことになりました。
そうして、血の契約を結ぶことになったのです…。
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