廃校危機に瀕する私立高校を3年で黒字経営に転化
34歳の校長が向かい合った学校改革の先にある未来とは
2019年に34歳の当時現役最年少校長として、香里ヌヴェール学院中学・高等学校校長に着任した著者が、20年以上続いた赤字経営を3年で建て直し、教育現場の抜本的改革に取り組んだ軌跡を綴る一冊。
同校の2007年の高校入学者数55名と赤字に苦しむ中、2014年の高校入学者数は67名。2015年に一度は廃校が決定し、その後2017年に起死回生として女子校から共学化。建て直しを図るも経営困難に陥る。最後の望みをかけて迎えた若き校長が著者・池田靖章氏だった。
それまで行われた改革によって混乱と疲弊に苦しんでいた教員の声に耳を澄まし、生徒の未来を開くべく海外大学との提携を1年目に10校以上締結。突如訪れたコロナ禍でのオンライン授業への移行、行事開催の采配……悩みながら激動の学校運営に取り組む姿がありありと描かれている。
どのようにして創立100年史上、最多入学者数313名(2023年度)を達成できたのか。
なぜ海外進学者0名だった学校が、毎年のように海外進学者を輩出し、2022年にはU.S.Newes2022版「世界の大学ランキング」7位の米・ワシントン大学の合格者が現れるに至ったのか。
国の予測データを見据え、いま学校が抱える課題解決と子どもの未来を開くために現場で取り組んでいることはなにか。
現場の様々な課題と対処法、管理職と教員、保護者ともに歩む学校運営のあり方、30代の校長による日本の子どもの人生を最大限に広げる教育の未来像がこの一冊に凝縮されている。
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