これからはじまるのは「どうぶつかくれんぼ大会」。挑戦するのは、それぞれの動物たちの代表選手109匹です。かくれんぼのおにはクルック、カメラマンにリポーターもそろったところで……
「スタート!」
109数えるまでに、動物たちは七つの色にわかれてかくれんぼ。「あかのはやし」に「だいだいいわやま」、「きいろのそうげん」「みどりのサボテンちたい」に「みずいろみずうみ」「あおいろはなばたけ」、そして「むらさきしつげん」。まわりの背景にとけこんでいたり、特技をつかって上手にかくれたり、おしゃれに可愛くかくれている子も! さあ、誰がどこに隠れたのかな?
話題となったデビュー作『たくさんのたくさんのたくさんのひつじ』からずっと、緻密だけれど愛らしい絵が大人気の絵本作家のはなはるかさん。動物たちが1匹1匹優しく丁寧に描かれた本作でも、画面の隅々まで楽しんだり、それぞれの場面の世界観を味わっているうちに、つい時間を忘れてしまいそうになるのです。
さて、大会では最後まで見つからなかった動物がいるようです。優勝者となったその動物の名前は……? 終わったあとも、お互いのかくれかたを教えあったり、関心したり。めいっぱい遊んだ後まで続くこのあたたかな雰囲気も、子どもたちを夢中にさせてしまう秘密なのでしょうね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む