絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  シンプルな言葉と絵で遊ぶファーストブック『まるさんかくぞう』『いっこさんこ』 及川賢治さん(100%ORANGE)

マンガと絵本の中間のような作品を描いてみたいです。

───今、自作絵本と、絵だけを担当されている絵本があると思います。絵を描くときの気持ちに変化はありますか?

どうでしょう……。ぼくらは絵だけを担当する作品もけっこう好きで、おはなしに合わせて、線画で描いたり、色をべったりと塗った描き方をしたり、絵のタッチをいろいろ変えています。

───では、文章が違う方の方が、新しいタッチで描くことが多いですか?

あえて変えるというよりも、今までやったタッチでやろうと思うんですけど、おはなしと合わない気がしてきて、最終的に変わってしまうんです。無理にタッチを考えるというよりも、おはなしに合わせて描いていたら、自然と今までのタッチと違っていたというのが多いですね。

───『いっこさんこ』のような赤ちゃん絵本から、『よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし』(岩崎書店)のようなナンセンス絵本まで、幅広いジャンルで活躍されているお二人ですが、今、新たに手掛けてみたい作品、ジャンルなどはありますか?

今は、マンガと絵本の中間みたいなものをやってみたいと思っています。「タンタンの冒険」シリーズのように、子どもも楽しめて、親も「マンガなんか読んで!」と怒らないような作品を作ってみたいですね。

───もともと、マンガ家を目指されていたんですものね。

まあ、当時描いていたものとは全然、違うものになると思います。マンガを描きたいというよりも、絵本とマンガを混ぜたような、新しい表現をしてみたいという気持ちが強いんです。

───なるほど。今日はいろいろお話を伺うことができました。最後に、『いっこさんこ』のみどころを教えていただけますでしょうか?

先程もお話ししましたが、当たり前のことや、自分がすでに知っている面白さを、もう一度再発見できるような本になっていると良いなと思います。お子さんと一緒に絵本を読む親御さんも、こういうちょっと外す感じも面白いんだなと、クスッと笑いながら楽しんでもらえると嬉しいです。

───ありがとうございました。

取材・文/木村春子
撮影/所靖子

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及川賢治(おいかわけんじ)

  • 1996年ころから100%ORANGEとして活動を開始。イラスト、絵本、漫画など幅広く活躍中。『よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし』(岩崎書店)で第13回日本絵本賞大賞受賞。絵本の作品に『スプーンさん』『コップちゃん』(文・中川ひろたか、ブロンズ新社)、『ぶぅさんのブー』(福音館書店)、『グリンピースのいえ』(教育画劇)、『ねこのセーター』、『まる さんかく ぞう』(文溪堂)などがある。

作品紹介

いっこ さんこ
いっこ さんこの試し読みができます!
作:及川 賢治 竹内 繭子
出版社:文溪堂
まるさんかくぞう
まるさんかくぞうの試し読みができます!
作:及川 賢治 竹内 繭子
出版社:文溪堂
ブタベイカリー
作:角野 栄子
絵:100%ORANGE
出版社:文溪堂
ねこのセーター
作:及川 賢治 竹内 繭子
出版社:文溪堂
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