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【連載】児童文学作家 廣嶋玲子のふしぎな世界偕成社 小峰書店 静山社 理論社 講談社 2020/08/06 【連載】第2回「鬼遊び」シリーズ 廣嶋玲子さんインタビュー
●「鬼遊び」シリーズ完結を記念して、廣嶋玲子さんにお話を伺いました!
インタビューに答えてくれたのはこの方! 廣嶋玲子さん 「鬼遊び」シリーズの作者。趣味は昼寝、読書、オペラ鑑賞などなど。コーギーとチョコレートをこよなく愛している。 ただ今はまっているものは、メゾソプラノのダニエラ・バルチェッローナ。 最近の悩みは、ずばり腰痛と二重あごだ!!!
――「鬼遊び」シリーズ、完結おめでとうございます!
4巻目の『闇の子守歌』を書き終えたときの気持ちを伺えますか?
ああ、ちゃんと4冊目まで書き終えられたなあと思いました。なにしろ、もともとは第一巻のみの予定だったので。最初の原稿を編集者さんにお見せしたところ、「一冊で終わるのはもったいないので、四季のシーズンに分け、四冊シリーズにしちゃいましょう」と言っていただけたのです。 あれはびっくりしましたし、嬉しくもありました。 ――「鬼遊び」シリーズは、日本古来のわらべ歌や遊びがおはなしの元になっていると感じました。廣嶋さんは昔から、わらべ歌や子どもの遊びに興味があったのでしょうか? それと鬼を結び付けようと思ったのはなぜですか? はい。私は遊びが大好きでした。一方、わらべ歌の「通りゃんせ」や「かごめかごめ」には、なにやらゾクッとするものを感じます。なんとなく、闇を感じるというのでしょうか。もし、人間ではなく鬼が主体となっている遊びや歌があったらどうなるだろう? 何気なく思いついたことから、イメージがふくらんでいきました。 ![]() 『髑髏の手まり歌』収録「かくれんぼ」より
――4巻それぞれの中から1作品ずつ、一番怖いと思うもの、とくにお気に入りのもの、心に残っているものなど、おすすめの作品を教えてください。また、その理由や、そのお話が生まれたきっかけなどもお願いします。
1巻目の『鬼よぶわらべ歌』の中では、やはり「だるまさんが転んだ」でしょうか。追いかけられるというのは、とても怖いことですから。挿絵もぴったりで、見た瞬間に、「ぎゃっ!」と思いました。 ![]() 『鬼よぶわらべ歌』収録「だるまさんがころんだ」より
『地獄のお囃子』の中では、「金魚すくい」が一番怖いと思いますね。呪いを受けたくないから、身代わりを差しだす。そういう人間の心が一番怖いと思うのです。
――「金魚すくい」は、男の子の話かと思っていたら実は……というラストのどんでん返しにゾクッとしました。『髑髏の手まり歌』『闇の子守歌』はどうですか?
『髑髏の手まり歌』では、「虫聞き」の話がお気に入りです。頭の中に情景が浮かんできて、夢中で書きました。 4巻目の『闇の子守唄』の「かた雪渡り」は、冬バージョンで最初に頭に浮かんできました。 しんしんとした雪国の世界で、鬼はどんなことをして遊ぶだろう? やっぱり新雪の上を歩くのを楽しみにしているのではないだろうか? そんな気持ちで書きました。 怖さもなかなかだと思っています。
●鬼が子どもだけを狙う理由とは……?
――鬼は子どもだけを狙うのでしょうか? 子どもだけを狙うのだとしたら、何か理由があるのでしょうか?
遊びを通してしか、子どもと触れ合えない、子どものことを捕まえられない、という鬼のルールがあると思っています。 ――鬼につかまったけれど助かった子と、そのまま助からなかった子、お話によって結末はさまざまですが、そこを分けるものは何なのでしょうか? 鬼のやることなすことは、人間にとっては非常に理不尽です。理不尽とは、いい子悪い子関係なく、急に襲ってくるもの。だからこそ恐ろしいんだと、あえて怖い結末も色々と用意しました。 ――お話のはじめとおわりに登場する歌が、怖さを掻き立てたり、余韻を残したり、作品において重要な役割を果たしているものだと感じました。 廣嶋さんの歌に込めた思いをお聞かせください。 また歌と鬼には、なにか繋がるものがあるのでしょうか? はじめとおわりの歌は、全て鬼族に伝わるわらべ歌という設定です。鬼が歌うとすれば、きっとこういう歌だろう。その中に、鬼遊びのヒントや謎がこめられている。そんなことを考え、歌の文句を考えました。 読者にはぜひこれらの歌から、鬼の狙いや考えを読み取ってもらいたいものです。鬼の世界を垣間見て、ぞくりとしてもらえたらと思います。 ――鬼独自のルールがあること、歌に込められた意味など、廣嶋さんご本人から伺うことができ、「鬼遊び」シリーズにますます引き込まれました。貴重なお話をありがとうございました。 ![]() 『地獄のお囃子』より
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