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絵本ナビスタッフ便り 10月

絵本ナビ編集部

2015/10/16

親子で楽しもう!今秋公開の『GAMBA ガンバと仲間たち』。映画でも原作でも!

親子で楽しもう!今秋公開の『GAMBA ガンバと仲間たち』。映画でも原作でも!

1972年の刊行以来、たくさんの子どもたちや大人に感動と希望を与え続けてきた『冒険者たち ガンバと十五ひきの仲間』。
このたび、3DCGアニメ映画化されると聞いて、試写会にお邪魔してきました。
映画を見てから原作でさらに深い世界にハマるのも、原作を読んでからどんな風に物語が映画化されているかを楽しむのも、どちらもおすすめ!両方知れば、楽しみが倍増すること間違いなしです。
こちらでは、アニメ映画と原作、それぞれの魅力についてたっぷりお届けします!
◆小さなネズミたちが力を合わせ巨大な敵に立ち向かう壮大な冒険物語

冒険者たち ガンバと15ひきの仲間 冒険者たち ガンバと15ひきの仲間」 作:斎藤 惇夫
絵:薮内 正幸
出版社:岩波書店

イタチと戦う島ネズミを助けに、ドブネズミのガンバと仲間たちは夢見が島へ渡りました。しかし、どうもうな白イタチのノロイの攻撃をうけ、ガンバたちは知恵と力のかぎりをつくして戦います。

◆ここがみどころ!
個性的な仲間たちの活躍に注目!
なんといっても魅力的なのは、ガンバとともにイタチに立ち向かう仲間ネズミのキャラクター。映画に登場するのは、ガンバと同じ街ネズミのマンプク、船乗りネズミのヨイショ、ガクシャ、ボーボ、イカサマ、島ネズミの忠太、潮路・・・。それぞれ個性たっぷりで、それぞれの持ち味を生かして活躍するシーンが見物です。
さらに原作では、映画には出てこないジャンプ、カリック、テノールとバス、バレット、イダテン、シジン、アナホリ、オイボレが加わります。それぞれどんなキャラクターなのでしょう?!原作でたっぷりとお楽しみ下さい。

描かれるネズミと動物たちの姿は、映画と原作、両方必見です!
映画では、ガンバと仲間たちが毛の色も体格も表情も個性豊かに描かれます。またそのしなやかな動きの美しさに魅了されます。一方、原作では、動物画家として図鑑、絵本、広告など幅広い分野で活躍された薮内正幸さんのさし絵の美しさがたっぷり味わえます。緻密でリアルに描かれたネズミやイタチたちは、まるで本物がページから飛び出してくるかのよう。同時に薮内さんの温かい眼差しとユーモアが感じられる生き生きとしたさし絵はずっと眺めていたくなる魅力に溢れています。  

ガンバと潮路の恋の行方は…?!
イタチから身を守るため、夢見が島の険しい山のほら穴に隠れていた忠太の家族。そこでガンバが出会ったのは忠太の姉、潮路でした。「体をおおっている毛は黒く美しく、それにまだ涙のかわききらない大きなまるい目は、月の光を反射してきらきら光っていました。」(『冒険者たち』208ページより抜粋)という潮路。ガンバはひと目見た時から意識しはじめます。歌と踊りが得意で、さらに勇敢で知恵のある潮路と、どんな場面に立たされても強い気持ちを持ち続けてみんなを励ますガンバは、次第に心を通わせていきます。その気持ちはだんだん…?!果たして二人はそれぞれの想いを相手に伝えられたのでしょうか?映画と原作でそれぞれに味わいのある二人の恋の行方も大きな見どころです。
どちらが怖い?映画と原作で描かれるノロイの姿
「ノロイはそういうとふたたび体をしなやかに曲げ、ネズミたちに会釈しました。その会釈のしかたの優雅さ!白い毛の美しさ!おまけにやわらかい声の調子!ネズミたちもおもわず、うっとりとなってしまったほどでした」(『冒険者たち』248ページより抜粋)と原作に表される、ガンバたちの最大の敵が白いイタチのノロイ。
とらえどころのない、呪術師のような怪しい怖さをまとっているノロイは、原作ではどんな方法で、ネズミたちに挑んでくるのでしょう。また映画ではどんな姿で、どんな声で登場するのでしょうか。ぜひご注目下さい!      
知恵と勇気と友情と・・・今こそ冒険物語を!
小さな世界から、広くて大きな世界へと飛び出すワクワクした気持ち。どんな状況においても決して負けない勇気と強い気持ち。常に希望を持ち続けること。仲間たちとの友情の大切さ。
この物語は、そうした大切なメッセージを真っ直ぐに力強く届けてくれます。
これからを生きていく子どもたちには大きな勇気を与えてくれ、大人には忘れていた何かを思い出してまた頑張ろう!と元気を与えてくれる、そんな物語です。ぜひ親子で一緒に楽しんでもらえますように。      
◆いつでもどこでも手軽に読める文庫版もあります。
◆「ガンバの冒険」シリーズもおすすめ。美装ケース入りで好評発売中です。
ガンバにもっと会いたくなったら、シリーズで読んでみよう!豪華な箱入りセットがおすすめです。
◆こちらは文庫版「ガンバの冒険」シリーズセット!
◆試写会レポート!
絵本ナビスタッフK(女性)感想
個性的なキャラクターたちが、仲間を思い合い、それぞれの能力を活かして敵に立ち向かっていく姿が、男らしくて頼もしい!挿絵で写実的に描かれている小さなねずみたちが、読み進めるうちに心底かっこよく見えてくるから不思議です。小学生の頃の私は、原作『冒険者たち』のガンバに夢中でした。
思いいれがあったぶん、映画を観る前はドキドキしていましたが、スクリーンを駆け回る姿は、勇気があってまっすぐで、あの頃大好きだったガンバそのもの!
映画では、原作のガンバの魅力に少年らしさが加わった、最高のヒーローになっていました。
何より、原作のシーンが映像で目の前に広がることに興奮しました。
ガンバが船乗りネズミに出会う宴会の場面は、映画ならではの華やかさにあふれています。お酒の杯やお皿ひとつひとつまで作りこまれていて、映画では、この場面がこんな風に描かれるのか!と、序盤からすっかりひきこまれてしまいました。
イタチたちの素早い動きや、激しい闘いの様子など、原作で息をのんだシーンも、ダイナミックな映像で盛り上がります。細部までこだわった映像は、圧巻でした。
原作ファンも、ぜひ本と映画を比較しながら楽しんでみてください!
絵本ナビスタッフA(女性)感想
原作の『冒険者たち』のことはずっと知っていましたが、実を言うと最後まできちんと読み通したことがなかった私。
今回アニメ映画化されると聞いて、まずは映画から・・・と思い、試写会に参加しました。
映画が始まるとすぐにストーリーにひきこまれ、登場する個性的なキャラクターの魅力にたちまち夢中に!ねずみたちのなめらかな動きや声の良さも魅力的で、スクリーンから一時も目を離せなくなりました。
はじめは冒険のはじまりにワクワクしていた気持ちも、後半にいくにつれてハラハラが止まらなくなり、緊張がどんどん高まります。ガンバと仲間たちにつぎつぎに襲いかかる絶対絶命の状況。けれどもどんな状況にあっても決してあきらめず、常に勇気を忘れないガンバの姿と仲間たちで助け合う姿に、涙が出るほど感動しました。
この映画はぜひ親子で見に行ってもらいたいと思います。必ずや見る子どもたちに大きな勇気を与えてくれる作品です。見終わった後は原作が読みたくなり、すぐに購入し、一気に読み終えました。
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いかがでしたか?
ぜひ、映画館で、そして原作で、この秋、ガンバの物語をたっぷり楽しんでみて下さいね!!

【連載】絵本ナビ編集長イソザキの「あたらしい絵本大賞ってなに?」
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