
お人好しで正直者のイワン。素直で何事にも動じないイワンは、働いている家のご主人様の言いつけを守っているつもりがおかしな事ばかり繰り返し、誰もが恐れるクマに出会ってもすぐに仲良しになってしまいます。言ってる事もやっている事も、一見まぬけで笑ってしまうのですが本人はいたってまじめ。おかしな事をしている事に気が付かず、どんな出来事も乗り越えていってしまうのです。 そして引いて見ればイワンがとっても人間らしく優しい心の持ち主である事に気づかされます。 小さい頃に読んだ記憶のある民話「イワンのばか」。どんな迫害を受けても気がつかない位「馬鹿」正直なイワンが結局苦難を乗り越えていくというお話だったと思います。その頃にはよく解らなかったのですが、周りの目を一切気にせず正直に生きる事に集中できる人の強さというのを今感じています。この頃のロシアの時代背景というのを合わせて考えてみるとより伝わってくるのでしょう。 この「まぬけのイワン」はもっと解り易い童話になっています。ロシアの文豪ゴーリキーの文と「クルテク」で人気のミレルの可愛らしい絵の組み合わせの幻の絵本が新訳で登場です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

ロシアの文豪ゴーリキーが、イワンという、お人好しの正直者を主人公に、 母国の圧制時代の権力者たちを皮肉って書いたお話。 素直で何事にも動じないイワンは、誰もが恐れるくまともすぐ仲良しになり、 おかしなことばかり繰り返します。そんな彼の言動は一見、“まぬけ”にもみえますが、 実は人間らしく、優しい心の持ち主だということが伝わってくるでしょう。
純粋に楽しめるのはもちろん、時代背景をふまえて読むと、とても感慨深い作品です。

絵がかわいらしくて好みだったので、図書館で借りてみました。
どこかで見たことあるなあ・・・と思ったら、「イワンのばか」の幼児版だったのですね。もう一度ちゃんと「イワンのばか」を読んでみようかなあと思いました。 (ちょてぃさん 30代・ママ 女の子11歳、女の子7歳)
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