
語り手のねずみが、イソップ寓話を子ねずみたちに聞かせる「イソップねずみの イソップものがたり」。ぶどうを狙うきつねが、「あんなぶどう、きっとすっぱいにきまってる」と言ってあきらめたのは、ただの「悪態」ではなく、心を前に向けるためーー精緻でかわいい動物たちが、奥深く優しいメッセージを、ハートフルに伝えます。

よくありがちなシチュエーションです。
美味しそうなぶどうを取りたくて、何度もジャンプをするのだけれど、どうにも届かない時には、捨てゼリフをはいて諦めたことは身に覚えありです。
「どうせすっぱいにきまってる」などと負けおしみを言うのです。
しもかわら流イソップでは、もう少し待てば親切なねずみがやって来たかも知れないと語りました。
でも、これは考えるためのヒントかもしれません。
他力本願で目的を達成しようとするほど、非効率なことはないでしょう。
目的を達成できるかどうか、結果が全てということもあります。
どのようにチャレンジしたかを考えると、工夫は様々です。
ちょっとした工夫で、きつねはぶどうを手にすることができたかも知れません。
その過程が大切なような気がします。
もし、工夫してもぶどうが手に入れられなかったら、さらなる工夫を考える材料にしましょう。
諦めたら、そのぶどうはそれだけのものに終わってしまいます。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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