ひまりの自慢は、じいじのいちごハウス。口に入れると、甘酸っぱいしるがじゅわっと広がるじいじのいちご。家族みんなで世話をしています。実ができる前からずっとひまりはお手伝い。ハウスの中では、ミツバチも大事な役割を果たします。
ある日、仲良しのかほちゃんが遊びにきてくれました。いちごの可愛い花を見せてあげようと思ったのです。ところが、ハウスの中の様子がへんです。
「きかいの調子がおかしいの」
暑すぎるハウスの中を飛び交うミツバチが怖いと言って、かほちゃんは帰ってしまいます。悲しくなったひまりは、お手伝いをすることもやめてしまいます。やがて、ハウスの中で青いいちごがふくらんできた頃……。
真っ赤に熟れたいちごは本当に美しくて美味しそう。いちごが大好きな子どもたちは、きっとたくさんいるはずですよね。でも、そのいちごがどんな風にして育ってきたのかは、大人も含めて案外知られていないもの。この絵本では、一粒のいのちをめぐる自然の恵みと、大事に見守り育てていく家族のつながりを、ひまりちゃんの目を通して描いていきます。
「人間以外のいのちが育つ姿を、一年を通して見守る経験は
子どもたちにとって、かけがえのないもの。」ー作者・村中李衣(あとがきより一部抜粋)
そんな作者の言葉どおり、絵本を読んだあとに手にするいちごは、また違った味がするのかもしれませんよね。巻末には、「おいしい いちごが できるまで」のプロセス解説ページ付き。えがしらみちこさんが描く爽やかな絵が、さらにいちごの魅力をひきたててくれています。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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苗から真っ赤ないちごに実るまでの
ハウスの一年と家族の絆をみずみずしく描いた絵本。
ひまりの自慢は、じいじのいちごハウス。
毎日、家族みんなでいちごの世話をしています。
ある日、遊びにきてくれた友達のかほちゃんが、
ハウスの中で飛び交うミツバチをこわがって……。
一粒のいのちをめぐる自然の恵みと、家族のつながりを
みずみずしく描いた絵本。
季節の読み聞かせにもおすすめ。
巻末には「おいしい いちごが できるまで」のプロセス解説ページ付き!
子どもたちが大好きないちごについて、さらに興味が広がります。
「人間以外のいのちが育つ姿を、一年を通して見守る経験は
子どもたちにとって、かけがえのないもの。」ー作者・村中李衣(あとがきより一部抜粋)
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