今日のごはんは、おいしそうなオムライス。
「いただきまーす」
スプーンで一口すくったごはんの中に、にんじんが入っています。
「じいじがつくったにんじんよ」と、おかあさん。
じいじ、にんじんをつくれるの?どうやって……?
土を耕し、種をまき、水をあげ、草取りや肥料やりをして。じいじが大事に育ててできたにんじんが、今、オムライスの中に入っていることをおかあさんが教えてくれました。
ほかにも。
たまごは毎日ばあばがお世話をしているにわとりが産んでくれたもの。お味噌汁のおみそは一年の半分以上も「ねかせて」できあがること。
素材のひとつひとつが、じいじやばあばの手によって時間をかけて作られたものであることを知ると、いつものオムライスが特別なひと皿に見えてきます。
『いただきまーす』に続くaccototoさんによる食育絵本。毎日の食卓を彩る身近な野菜や食材がどのように作られているのか、その様子がシンプルに丁寧に描かれています。作り手の人たちの顔を思い浮かべながらいただくごはん、その味わいはきっと、これまでとひと味ちがうはず。
お腹いっぱい、おいしかった!
食事の終わりには、ごはんを作ってくれた人へ、食材に関わってくれた全ての人たちへ。心からありがとうの気持ちを込めて「ごちそうさま」を伝えたくなる一冊です。
(竹原雅子 絵本ナビライター)
続きを読む