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列車の進行の背景に、それぞれの人の生活の様子が描かれています。町を横断して走り続ける列車は、時間の象徴でもあり、人々は同じ時間を共有して生きています。現実の世界では一人一人の生活すべてをそれぞれが知ることができないように、この絵本でも描かれている人がどんな人で何をしようとしているのかは何も語られていません。列車という時間軸を中心に、人々の暮らしが交差している様子を、自由に想像して楽しむ絵本です。

我が家で一番読んでいる絵本です。
まず、毎朝寝起きに読んでいます。うちの子は絵本を読まないと覚醒してくれないのですが、文章が短いので朝の忙しい時間でも楽しく読めます。
絵本には電車が走っていく線路沿いの様子が人々の営みと一緒に描かれています。撮り鉄の人がバイクで追いかけてくる様子や、引っ越しやさんが出発地から目的地まで走っていく様子など、絵の中に時間の経過と場所の移り変わりが丁寧に描かれており、子どもと対話しながらゆっくり読むこともできます。自分でお話をつくって教えてくれたりもします。
線もはっきりして分かりやすいので、1歳頃から小学生、大人まで広く楽しめると思います。 (ぱそがえるさん 30代・ママ 男の子3歳)
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