北欧では、納屋や古い家の床下など人目につかない場所に、小人(トムテ)が住んでいて、家畜や人を守っていてくれる、と信じられています。 人形作りの二人の娘さんたちの家の床下にもトムテ一家が住んでいました。そこのいたずら息子がヌッセです。 さて、クリスマスのすこし前、ヌッセは、夜中に娘さんたちが作ったトムテ人形の赤い服を着て遊んでいました。ところが、娘さんのひとりに見つかりそうになり、あわてて人形のふりをしたところ……、ヌッセは、町のおもちゃ屋に売られてしまいます。 おもちゃ屋のショウインドウにかざられたヌッセは、うっかりあくびをしたのをひとりの男の子に見られてしまい……。 作者のエルサ・ベスコフは、『ペレのあたらしいふく』などで知られるスウェーデンを代表する絵本作家。そのベスコフが残した短い童話が、ささめやゆきさんの楽しい絵がたっぷり入って素敵な本になりました。クリスマスの贈り物にもぴったりです♪
絵本の世界は、お話をしない、動かないものが言葉を発したり動いたりするのが想像力を豊かにしてくれるのでとても癒されますが、このお話のように、何かを残してくれる使者の様な存在は、作者が描いた事とはいえ、心に残る名作となりますね(o^_^o)
イラストは個性的ではございますが、心が温まる作品でございました♪