娘に読んだ初めてのべスコフ作品。私自身がべスコフの絵本を好きで、娘が赤ちゃんの頃から少しずつ集めていたのですが、娘も物語を十分に楽しめる年齢になり、これから1冊、1冊、いっしょに読んでいくのが楽しみです。「ペレのあたらしいふく」も、ベスコフの作品の中では、小さい子向けの、読みやすいお話だと思いますが、「おりこうなアニカ」のほうが、主人公も女の子ということもあり、今の娘に重なる部分が大きいかな、と思い、初めて読むベスコフの絵本として、こちらを選びました。
さて、「アニカは とても おりこうです。」と読み始めると・・・
「Jは、もっとおりこうだよ!」(早くも対抗意識を燃やす娘。まだアニカがどんなにおりこうかも読んでないんですけど〜!) 娘は、自分のほうがおねえさんだから(「アニカはまだ3歳だよね」と言ってます)、アニカよりもっといろんなことができるし、ほめられることもいっぱい、と確信しているようでした。そんなわけで、アニカがどうして「とてもおりこう」なのか、知りたくてたまらない娘は、お話も真剣に聞いていました。
アニカが途中で出会った大きな犬は、娘がかわいがっている愛犬とそっくり! ますますお話に引き込まれていきましたが、「うちにも、こんな賢い犬がいたらよかったのに・・・」と娘。この犬が言葉を話せる(アニカが犬とお話ができる)からでしょうか? アニカのことも助けに来てくれましたしね。
次に会ったのは、ほらふきウッレ。「マイロス(牝牛)の二倍もある魚、つってきてやるよ!」と豪語するウッレに、娘はげらげら笑いこけていました。
やっと柵の中まで入って、砂場で「プリン」を作りながら、マイロスを見張っているアニカでしたが、マイロスがそのプリンを鼻で押してつぶしてしまい、アニカもマイロスの鼻をぽんと押す場面で、娘はまた、いかにも子どもらしい笑い方で、声を立てていました。
そして、小人たちの登場で、さらに物語の世界が楽しくなっていきます。娘ももう夢中! 小人たちがお礼にくれた真っ赤な野いちごに、アニカと同じく、小人の存在を心から信じたようでした。
野いちごのいっぱい入ったバケツを手に、にこにこ顔のアニカと、フナのように小さな魚しか釣れなくて、恥ずかしそうなウッレ。娘はここでもくすくす可笑しそうに笑っています。
活発で、ちょっとおませで、お手伝いも大好き。想像の世界で遊ぶのも、動物や自然が好きなところも、アニカにそっくりな娘・・・きっとベスコフのほかの作品も気に入ってくれることと思います。