イタコのばばさま、身体の調子を悪くして寝込んでしまっている。すっかり落ち込んでいるところへきつねがばばさまのうちへ迷い込む。きつねの唄うへんな浄瑠璃を聞きおわるころには、ばばさまはすっかり元気になっていた。きつねにおこんと名前をつけおこんの浄瑠璃を病人にきかせ治してやり、そのほうびで暮らすことにした。ある時、胸騒ぎがするのにいつものように病人を治しに出かけて帰り道、悪い事がおきてしまう。
おこんはばばさまの身代わりとなってしまうのだが、その場面はお互いがそれぞれを思いやり相手のためならという気持ちが読み取れる。
イタコや浄瑠璃など分かりにくい言葉も出てくる。前半はとても愉快に一人と一匹のやり取りが進みます。でも後半は誰かの為に自分を犠牲にしても・・というおもいやりを感じます。少し長めの話ですが小学校中学年位から自分でも読めると思います。読み聞かせする時には声に変化をつけて読むと小さい子でも興味をもって聞いてくれると思います。
この絵本のきつねはいい役回りでしたね。