イタリアのむかしばなし、と副題にあります。
語り継がれた、ということで、愉快な積み上げ話となっています。
プッチェットが、お気に入りの帽子をなくしての騒動。
おやおや、早々にチョッケットが拾いますが、
一筋縄では返してくれないのですね。
パンを要求するという理不尽ですが、そのパンを手に入れるために、
プッチェットはあちこちいろいろな物を手に入れることに。
散々歩き回りますが、存外に、一気に片付く爽快感が魅力です。
段々と積み上がるエピソードが、読み手泣かせのようですが、
いい塩梅で繰り返しのリズムとなっています。
何事もなかったかのような着地は、やはり鮮やかです。