ストーリーは知っているのですが、「人魚姫」はディテールの表現や描かれ方で、かなり異質な印象になってしまいます。
そして、ツヴェルガーが描くと、やはりどこかメランコリックで少し不気味な感じさえしてきます。
人魚の世界が決して楽しそうに見えないのは、人間の世界への憧れを強調するためかと思うのですが、人間世界の王子様もなんだか素敵な王子様ではなく、結婚式にしてもなんだか楽しく見えないのは何故でしょう。
それでも、少し斜に構えたというか、テーマに直接ズームインしないツヴェルガーの絵は嫌いではありません。
高学年からヤングアダルト向けの絵本でしょうか。