本を開いてごらん。ほら、男の子が「えらぶのだいすき」、女の子は「みんなでいっしょにえらぼうよ!」と言っていますよ。
「きめたら、『これ!』ってゆびさしてにゃー」とねこも言ってるから、ねこにもできるかな?
さあ、はじめますよ……。
「きみがいってみたいのはどこ!?」
大きな画面いっぱいに、ビルの並ぶ町、畑のある村、海と浜辺、噴火する山や、滝が落ちる川、サボテンが生えた荒野、砂丘まで……!
ありとあらゆる場所が、カラフルな1枚の絵に描かれています。
男の子と女の子、「ゆびさしてにゃー」と言ったねこは、大きな気球に乗ってぷかぷか浮いてます。
男の子はジャングルに行きたいんですって。
ねこは気球が怖いのかな?
次へページをめくると……。
「だれとともだちになりたい?」「かぞくになるならだれがいいかな?」
描かれているのは、迷っちゃうくらいたくさんの人!
数えきれないほどの数の額縁に、いろいろな服を着た人が勢揃いです。
たくましそうなバイキングや海賊、おしゃれな女の人、旅に連れ出してくれそうなカウボーイや、サンタクロース!?
足だけ描かれている巨人や、どう見ても人間に見えないおばけ、ロボットもいますけど……。
さてさて次は……なんて、全部紹介するのは、やめておきましょう。
実際に絵本を見るのが一番ですからね。
ひとつだけお伝えするなら、これ1冊あれば、はじめて出会ったばかりの子と一緒に遊べちゃうし、年の離れたきょうだいも同じ絵本を楽しめるよってこと!
どんな家に住みたいか(…たとえば洞窟や船の家? それとも豪華な宮殿がいい?)。
どんなものを部屋に置きたいか。
ゲーム感覚でいくらでも想像を広げて楽しめます。
じつはこれ、絵本の読み聞かせの達人「聞かせ屋。けいたろう」さんが訳した本なのです。
保育士の資格を持ち、数々の読み聞かせ経験を生かして『まいごのたまご』や『どうぶつしんちょうそくてい』など、独特の視点で絵本作りに関わっている聞かせ屋。けいたろうさん。
本書は、自ら原書を見つけて出版社に持ち込み、娘さんと遊びながら楽しく訳されたそうです。
わが家でも小学生と保育園児のきょうだいが、先を争ってページをめくっていましたよ。
みんな夢中になる、わかりやすいカラフルな絵と、遊び心が満載!
世界で100万部売れているベストセラー絵本というのもうなずけます。
絵の中に思い切り飛び込んで、遊び尽くしてくださいね!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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