NHK大河ドラマ「青天を衝け」に描かれ、2024年には1万円札の新しい顔となる渋沢栄一。激動の時代を生きた彼が維新後、零落した主君徳川慶喜の下、静岡藩で10カ月を過ごしたことはあまり知られていない。92歳の天寿を全うした渋沢にとって人生のほんの一幕にすぎないが、そこでの事績は後の静岡、日本の近代化にとって大きな意味を持つことになる。日本の株式会社の先駆けともいえる「商法会所」の設置、藩財政立て直しのカギとなる茶業の振興…。そして、改革の取り組みの周囲には、渋沢に劣らぬ先見性を持った郷土の先人たちがいたー。
日本近世史、近代史を研究する著者が県内外の記録・文献を渉猟し、渋沢の歩みに静岡の人々との交流を重ねながら、今日の郷土発展につながる軌跡を描き出す。
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