第1特集
目が見えにくくなった人への支援
アイフレイルと在宅療養
高齢者の多くは、視機能が衰え目が見えにくくなっても、それを単に年齢によるものだと考え、放置する傾向にあります。しかし、「見えにくさ」への対策や予防等を行わずに生活し続けると、知らない場所に出かけるのが怖くなったり、読書がしにくくなったりと、知らず知らずのうちに行動が制限される場合があります。このような外出機会や外的刺激の減少は、運動機能や認知機能などの低下につながり、在宅療養の継続を困難にさせる要因の1つとなります。
本特集では、加齢や病気による多様な「見えにくさ」のパターンと日常生活を送る上での対処法、高齢者に多い目の病気について解説した上で、視機能の衰えが利用者に及ぼす影響と訪問看護師による支援の必要性を述べ、目が見えにくくなり、生活意欲が低下した利用者への適切な支援や工夫によって在宅療養を継続できた事例を報告します。関連論考では、看護師として従事し、ある日を境に中途視覚障害者となった当事者から、医療・看護体制の課題と提言をまとめた投稿を紹介します。
第2特集
認知症高齢者の疼痛マネジメント
本特集の筆者、安藤千晶氏が行った訪問看護師を対象としたアンケート調査によると、95%が「認知症高齢者の疼痛マネジメントに自信がない」と答えたそうです。認知症高齢者は増加傾向にあることから、今後、訪問看護師には認知症高齢者の痛みを正確にアセスメントし、重篤な疾患かどうかを臨床判断した上で、疼痛マネジメントを実施し、QOLの維持・向上をはかることがますます求められるのではないでしょうか。
本特集では、痛みに関する基本的な知識について解説した上で、訪問看護師による支援のポイントや「痛み行動観察尺度:DOLOPLUS-2」の日本語版を使用したアセスメント方法を紹介します。認知症高齢者は認知機能の低下によって言葉では痛みを訴えられなくても、「いつもの状態」と異なる表情や動作をする、拒否的な態度を示す、といった痛みの存在を表す微細なサインを発しています。このようなサインに気づき、疼痛マネジメントを実施し、痛みの軽減につなげた認知症看護認定看護師による3つの取り組みも報告します。
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