
子ザルの“おっちょい”が、ある冬の朝、「ちよ」という名前の入った帽子と手ぶくろを拾うことからストーリーがはじまります。はたして、おっちょいは、無事に帽子と手袋をちよちゃんに返すことができるのでしょうか?
この物語の舞台は、江戸時代から続く治療の湯として知られてきた新潟県・村杉温泉。病気を治すために訪れた人々が、薬師如来の御加護を信じて建立した薬師堂があります。周囲の人々からは「お薬師さま」と呼ばれ、長い間、親しまれてきたのだそうです。
著者自身も、病身を押しながら「4 歳の孫に音読してもらいたい」との想いでこの絵本を完成させたのだとか。題字は、当時4歳のお孫さんが実際に書いたそうですから、おばあちゃんとの絆の強さがヒシと伝わってきます。
(福田貴子 絵本ナビライター)

びょうきで おかあさんを なくした こざるの おっちょいは、 ずっと おやくしさまと いっしょに くらしていました。おっちょいは にんげんでいえば 5さいの おとこのこです――こざるのおっちょいがひろった、「ちよ」となまえのはいったまっかなてぶくろとぼうし。ちよちゃん、こまってないているかも……えちご村杉温泉で、偶然出会った1匹のおさるさんをモデルに創られた絵本。
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