
「ことしもさくらがさいた。 はなびらがいちねんせいのよこをとおる。 もうまんかいだ」
春は、一年で、桜の木がいちばんきれいな季節。 青空のもとでお花見する人、ピクニックをする人、花の写真を撮る人……。 「きれいだね」とみんなが口をそろえて言うけれど、男の子は、どこか桜の木に申し訳なくなります。 だって、自分がリレーで1位をとったときや、友達がテストで100点をとったときだけ、褒められるみたいだから……。
花が散ったあとの、これからの葉っぱの季節を想像し、男の子は複雑な気持ちになります。 そんな男の子の繊細な気持ちと、それでもやっぱり、花が満開になった桜の木は美しいという素直な感嘆が同時に描かれています。
日本語と英語が併記され、両方の文の表現を見比べることができます。 最後の「It’s so great.」という台詞からいろんなニュアンスが伝わってくる本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)

日本に春の到来を告げる桜。桜は人々を魅了し、老若男女問わず多くの人が花見を楽しみます。その一方で、葉桜になったとたん誰も話題にしなくなることに「ぼく」は気づきました。桜の木は一年中そこにあるのに……。「ぼく」の繊細な気持ちをやさしい言葉で表現。日英対訳付きで日本語と英語それぞれの言葉の響きや表現の違いも知ることができる一冊になっています。
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