本書は、江戸時代初期の1609年に千葉県に漂着したスペイン系メキシコ人貴族、ドン・ロドリゴの数奇な足跡と、彼と徳川家康との直接交渉を追った、いまだ解明されていない歴史の、史実に基づいた感動の物語です。 鎖国前の日本の対外関係や、世界列強の植民地政策の実情、家康の政策と考え方などがドン・ロドリゴを通し生き生きと描かれています。 ドン・ロドリゴは、日本でのカトリックの普及と交易のため、最後は本国の許可なく独断で嵐を利用して日本に漂着します。そして、「家康、余はそちに会わんとてここジパングに参ったのだ」と異例の直接交渉に臨みます……。
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