川瀬巴水や吉田博が手掛けたことで知られ、根強く人気を博している「新版画」は、大まかに美人画・役者絵・花鳥画・風景画の四つに分けることができます。特に、人気が高く、作られた点数も多かったのは、風景画でした。 様々な画家たちがこぞって各地の名所を描いた風景画は、関東大震災で慣れ親しんだ風景を失ってしまった人々や、昭和期に盛り上がった旅行ブームにのって、ますます求められるようになりました。 本特集では、名所ごとに「新版画」の風景画名品を紹介します。改めて新版画における「風景」の魅力に注目した特集です。
|