かきのみぼうや
- 作・絵:
- よこみち けいこ
- 出版社:
- ニコモ
みなさんは、西条柿という柿をご存じですか?
広島県発祥の渋柿で、全国流通が難しい希少な柿です。通常の柿より甘く、全国食味コンテストで大賞を取ったこともあるそうです。そんな西条柿が主人公の物語を紹介いたします。
おばあちゃんとこうちゃんは、庭にある柿の木からたくさん柿を取りました。その中からぴょこんと顔を出したのが、大きく育った「かきのみぼうや」でした。
早速食べてもらいたいかきのみぼうやは、「食べて食べて」とアピールします。こうちゃんがおばあちゃんに内緒で1つ「がぶり」と食べた瞬間、「まっずーい!」と吐き出してしまいました。そう、かきのみぼうやは「渋柿」だったのです。これにはかきのみぼうやもびっくり!
渋柿はこのままでは食べられません。一体どうするのでしょうか・・・するとおばあちゃんはかきのみたちの枝をひもにかけ、どんどんつないでいきます。干し柿にするためでした。
どんどん日にちがたつにつれ、小さくなっていくぼうやたち。いつしか眠ってしまい、こうちゃんの声で起きると、ある変化が起きていました。その変化とは・・・
このお話は、渋柿を甘い干し柿にする工程が描かれているので、お子様と一緒に学べる点と、読んでいくうちに干し柿が、すごく食べたくなってしまう魅力ある作品となっています。
干し柿をまだ食べたことがないという方は、ぜひ一度親子で食べてみてはいかがでしょうか!