●アダム・ハーグリーブスさんに、メールインタビューしました!
───はじめに、ご家族について、聞かせてください。「ミスターメン リトルミス」の生みの親であるロジャーさんは、アダムさんにとってどんな父親でしたか?
父は、実に面白い人でした。ユーモアたっぷりで、いつも面白い話をして家族を笑わせていました。アドバイスをたくさんしてくれる父親でもありましたね。
───子どもの頃、お父さんの作った絵本を、読んでもらっていましたか? お父さんとの時間で思い出深いエピソードがあれば教えてください。
父の絵本が出版されたときには、私は絵本を読んでもらうにはちょっと大人になっていましたが、もちろんミスターメンのおはなしは読みましたよ。でも、小さい頃に、父が読んでくれた他のいろいろなおはなしを憶えています。彼はおはなしを読むのがとても上手くて、物語がまるで本当のことのように感じられました。
───たくさんのキャラクターがいますが、実はアダムさんの家族にモデルがいる、というキャラクターはいますか?
双子の妹がいて、まさに、「リトルミス・ツインズ」のモデルになっています。
───アダムさんご自身について伺います。ロジャーさんが亡くなられてから、アダムさんが「ミスターメン リトルミス」の世界を引き継いでいらっしゃいますが、「ミスターメン リトルミス」のお仕事をはじめる前はどんなことをされていたのでしょうか?
ミスターメンに関わる前は、農業大学に行って、農場で働いていました。でも絵を描くのはずっと好きだったので、暇なときは絵を描いていました。出版には至りませんでしたが、自分自身でおはなしを創作したりもしていました。
───お父さんの仕事を引き継ぐために、どんな苦労がありましたか?
いろいろな事があって、何年もかけて今の状況に至ったので、実際に自分自身の「ミスターメン リトルミス」の本を描きはじめたときは、かなり楽に気持ちよく描けるようになっていました。ただやっぱりちょっと不思議な感じがしました。父が亡くなるまで、まさか自分が「ミスターメン リトルミス」を描くことになるなんて、自分自身が本を書くことになったり、その本でビジネス展開したり、そんなことは思ってもみませんでしたから。
───現在のアダムさんのお気に入りの「ミスターメン リトルミス」キャラクターを教えてください。自分に似ていると思う子はどれですか?その理由について日常生活のエピソードがあれば教えてください。
お気に入りのキャラクターは「ミスター・バンプ」ですが、おはなしは、「ミスター・シリー」のストーリーが気に入っています。まるっきり自分!というキャラクターは、「ミスター・フォゲットフル」です。本当に記憶力が悪いんです! 今も気を抜くとすぐボンヤリしそうなくらいです。この間は、電話が見つからないと思ったら、最終的には冷蔵庫にありました(苦笑)。
───最近では、BBCのドラマ「DR.WHO(ドクターフー)」と「ミスターメン リトルミス」のコラボレーションのニュースが話題になりました。絵本も発売されるそうですが、このコラボレーションが決まったときの気持ちを教えてください。
もう、とてもびっくりしました。想像もつかない、ありそうもないコラボですから。でも、このシリーズで4冊本を作り終えてみて、とてもうまくいったと思います。
───「ミスターメン リトルミス」の創作の上で、アダムさんが一番大切にしていることは何ですか?
本を作るのにたくさんの重要な要素がありますが、本当に大事なことは、たくさんのユーモアをストーリーにうまく取り入れることだと思います。
───こんなに長い間、「ミスターメン リトルミス」が世代をこえて愛され続けている理由は何だと思いますか?
キャラクターが個性的でユーモラスなこと、それぞれのキャラクターが、ちょっとずつ自分みたいであることが、成功した理由だと思います。
───最後に、日本の子どもたちにメッセージをお願いします。
すべての「ミスターメン リトルミス」に登場するキャラクターには、人生を学ぶためのちょっとしたヒントがたくさんあります。でも、私が一番願っているのは、子どもたちがこのシリーズを本当に心から楽しんでおもしろいと感じてくれることです。それが私の父の本心だったと信じています。父はこのシリーズを通じて子どもたちに何かを教えようというよりは、ユーモアやちょっとした遊び心で子どもたちを喜ばせることに興味があったようですからね。
───ありがとうございました!