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どうぶつのわかっていること・わかっていないこと

どうぶつのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)

『世界一受けたい授業』で紹介!京大の動物博士監修の「答えのない問いに向き合う力」を育てる新感覚の絵本

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《スペシャルコンテンツ》インタビュー

2012.05.17

なかざわくみこさん
『なぞなぞのみせ』

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愛おしい祖母と孫の関係

─── 絵を描くときに特に注意していたことはありますか?

そうですね…。初めての絵本の絵なので、どう描いたらいいのか手探り状態だったんですが、担当さんから、「動物とか小物とか、小さいかわいいものをなにかいれてください」って言われて、カメとかバッタとかを描き足したりしました。そうすると自分の中で、現実とファンタジーの中間のような、不思議な街の不思議なお店という雰囲気が出ていると感じたり…ただ、商店街の皆さんからは「お店とそっくりに描いてくれて…」って言われるので、あまり伝わってないのかな…(笑)。

─── なぞなぞ遊びで楽しんだり、絵探しをしたり、楽しみ方が2つ、3つとあるのが、魅力的ですよね。
実際に絵本になったときはどう感じましたか?

文字が入ったデザインを見せていただいたとき、自分がイメージしたものと全然違う世界が広がっていて…。それまでは絵を描くことに集中していたので、言葉が付くとこんなに世界が広がるんだ!って、びっくりしました。
嬉しくなりすぎて、何か妙に冷静になる自分がいたりして…自分の変化に自分で可笑しくなっちゃいました(笑)。

─── 絵本ナビの中には、この絵本を読んで、おばあちゃんと一緒に買い物に行ったことを思い出した…というスタッフもいるのですが、このおばあちゃんと孫という組み合わせがまたいいですよね(笑)。

そうなんです。お母さんだとどうしても距離が近くて、こんなにいっぱい買ってもらえない(笑)。でもおばあちゃんは孫が喜んでいる姿がうれしいから、ついつい買いすぎちゃう…。

─── 表紙のオモチャ屋さんへ行くときのちょっと引き気味のおばあちゃんの様子とか、薬屋さんで退屈そうに足をぶらぶらさせている女の子の姿とか、「あるある!」って思っちゃうんですよね(笑)。
ページが進むと、おばあちゃんのバックがパンパンになっていくのもとってもほほえましくて。

バッグにネギがささっていたりするんですよね。

─── そしてラストシーン!買ってきたものを全部並べるのって、やりたくなりますよね〜。

やりたくなっちゃったんですよね(笑)。あこがれているパーティーのような、自慢をしたかったイメージです。私の願望も入っています(笑)。

─── この部屋はもしかして…?

はい、我が家です(笑)。

─── やっぱり!(笑)

担当者さんが家に尋ねてきてくださったとき、あんまり絵とおんなじなので、部屋を見て第一声に「懐かしい!」って言われました(笑)。

─── どのページも本当に細かく描き込まれていますが、1ページ描くのにどれくらい時間がかかっているんですか?

原画の裏に、描き始めた日と描き終わった日を書いていたんですが、大体1枚2、3ヶ月くらいかかったと思います。

─── そんなに!想像以上に時間がかかっているんですね…。

あ、でも、下描きと線を入れるまでを何枚かまとめて描いているのです。その後まとめて色をつけるのですが、色に時間がかかっています。

─── 描いていく中での一番の醍醐味、楽しいところはどんなところですか?

絵に色をつけるとき、お店の品物から先に色をつけていって、人物は最後に塗るんです。この、人に色をつけるときが楽しいですね。背景は描いても描いても終わらない、果てしなく続くような作業なんですが、人の顔に色を入れた瞬間、絵が生き生きとしてくるような気がして、こちらも幸せな気分になります。

─── 今後はどんなものを書いていきたいですか?

個人的には100%ファンタジーの作品も好きなんですけど、描こうとするとまだまだ描ききれない部分も多いので、今はまだ、実際にあるものを見て、そこに不思議な世界を描き足していくような、ファンタジーと現実を融合させたものを作っていきたいです。

─── 憧れの絵本作家さんや、好きな作品はありますか?

降矢ななさんの『めっきらもっきらどおんどん』(長谷川摂子/文、降矢なな/絵、福音館書店)とか、すごい好きです。今でも読み返すと、子どものときのワクワクした感覚がよみがえります。あと、最近私と同世代の作家さんが活躍されていて、すごく刺激をもらっています。『じっちょりんのあるくみち』(文溪堂)のかとうあじゅさんや『おちばいちば』(ブロンズ新社)の西原みのりさんとか。子どものころに出会っていたら、きっと今よりもっと入り込んでしまうだろうなと思う絵本です。

─── 絵本は小さいころから身近にあったんですか?

母が絵本好きだったので、毎晩寝る前に読んでもらいましたね。兄と1冊ずつ好きな絵本を(笑)。
母が取っておいてくれた子どものころの絵本は、今では私の宝物で、大切な資料です。

─── そういうお話を聞くと、息子の絵本も取っておかなきゃって思いますね…(苦笑)。
最後に絵本ナビの読者にメッセージをお願いします。

この『なぞなぞのみせ』で私は、自分一人の力ではなく、お店の方や、編集の方や、石津先生や…、大勢の力を借りて作っていることを感じました。お店の品物など、まわりにあるものからもです。たくさんのパワーがこの絵本に入っているからこそ、皆さんに楽しんでもらえるものができたのかなと思います。
これからも、誰でも、年齢に関係なく一緒に楽しめるようなものを目指して、形にしていけたらいいなと思います。よろしくおねがいします。

─── ありがとうございました。お話を伺って、子どもたちが絵の中からなぞなぞの答えと面白いモチーフを見つけるのを楽しんでいること、大人たちは懐かしさを感じて楽しんでいることを再確認しました。
絵本ナビでは今後も、『なぞなぞのみせ』の人気の秘密を探っていきたいと思います!

(おまけ)おばあちゃんと女の子の買い物リスト(絵本の中から探してみてね!) ※おばあちゃんと女の子がお買いものしたものを、それぞれのお店のどこにあるのか絵本の中から探してみよう!

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なかざわ くみこ

  • 1983年東京に生まれ、千葉で育つ。
    文化女子大学造形学部卒業。
    白泉社月刊MOEイラスト・絵本大賞第8回年間グランプリ受賞。
    ギャラリーツープラスなどでの個展、グループ展多数。
    『なぞなぞのみせ』(偕成社)が絵本第一作。

作品紹介

なぞなぞのみせ
作:石津 ちひろ
絵:なかざわ くみこ
出版社:偕成社


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