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絵本ナビ編集部

2015/11/25

中学生への読み聞かせに何回か読んでいます。

中学生への読み聞かせに何回か読んでいます。

毎日届く絵本ナビユーザーの生の声!気になる新着レビューをご紹介します。
今回ご紹介する作品は…?

■ 何度も読みたい本 『しばてん』

★★★★★

サスケ母さん 40代・ママ 

中学生への読み聞かせに何回か読んでいます。
それでも、まだ私の中ではすとんと落ちた感じがしません。
読むたびに考えさせられます。
ただ、何度読んでも村人たちのしたことを心底憎むことができません。
弱くて虐げられた人々が、あのような立場になった時、
しばてんのせいにしてしまえと思う気持ちが出てきてもしょうがないと思えるのです。
しかし、みんなの心の中にしばてんが生きています。
作者のあとがきに書かれているように、いつか「こういうことなんだな」と
わかる日がきたらなあと思います。
そして、聞いてくれた生徒たちも同じように思う日が来てくれたら、
読み聞かせをしている者として、望んでいることです。

しばてん しばてん」 作・絵:田島 征三 出版社:偕成社

カッパに似た化け物「しばてん」の生まれ変わりといわれる太郎のたどる運命を、深いペーソスをたたえながら描きます。


人間の身勝手さ

自分に都合のいい時は受け入れ、
都合が悪くなると突き放す。
ひそひそ声をだんだん大きくして……
立場の強い人間の一声で動かされる。
本当は自分も荷担したのに、
誰かのせいにして知らん顔。
……そういった人間の身勝手さ、愚かさが描かれています。
テーマが重く、絵も「カワイイ」とはいえないけれど、
こういう作品を伝えていく必要があると思います。
田島征三氏の「あとがき」にもあるように、
たとえ初めて読んだ時には作品の訴えることがわからなくとも。
また、題名は『しばてん』ですが、
主人公の「たろう」は、あくまで人間の「たろう」ですよね。
たとえ「しばてんの生まれ変わり」であっても、
「たろう」は「たろう」だったから、
「かえってこなかった」のですよね。
作者の学生時代の処女作!
高学年で読もうと思います。

(ちうやかなさん 40代・ママ 男の子11歳、男の子8歳)


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