
【今日の1冊】2月19日 「ふたりが草はらで出会ったのは?」

「今日は何の日?」「今日はどんな絵本を読もうかな?」
一日の始まりがワクワクするような絵本を毎日ご紹介します。
野原をかけだした「ふう」と「はな」が出会ったのは、きいろい、きれいな花。
● 野に生きる子うさぎ「ふうとはな」の驚きと発見と冒険の日々を描いたシリーズ第2作
第1作で出会ったのは、大きな牛のおばさんでしたが、今度ふたりは、草原で美しく可憐に咲くたんぽぽの花に出会います。ここで登場するのは作者のいわむらかずおさんの美術館のフィールド「くさっぱら広場」に咲く日本のたんぽぽ。日本のたんぽぽは虫たちの助けを借りて受粉するそうです。だから花の上にはテントウムシやベニシジミ、ミツバチなど小さな仲間たちでにぎやかです。
そして、「ふうとはな」は虫たちの会話の中で2人の名前に込められた意味を知るのです。「ふう」は風、「はな」は花。その二つはたんぽぽの新しいいのちにとっても大切な役割をしているのです。「たんぽぽ ぽぽぽ」ふたりはうたいながら風と花になりきります。風、花、空・・・そしてかけだすふうとはな。何て喜びにあふれた場面なのでしょう!自分の名前を体感できるなんて。
こんな名前の子ども達が欲しくなっちゃいます。
「ふうと はなと たんぽぽ」
作・絵:いわむら かずお
出版社:童心社
野原をかけだした「ふう」と「はな」が出会ったのは、きいろい、きれいな花。「こんにちは。わたしのなまえははなよ。あなたのなまえもはな?」話しかけると、「たんぽぽ」と、声がしました。ふたりの前にあらわれたのは、テントウムシ。たんぽぽのまわりに、ほかの虫も集まってきます。“あまいみつがすきな”シジミチョウ。“きいろいかふんがすきな”ミツバチ。そしてふたりは、“花は種を実らせ、新しい命をうむ”“風は種をとばし、いのちを運ぶ”ことを知ります。そう、ふたりの名前には、そんな意味がこめられているのでした。
<著者のことば>
野はらでたんぽぽとお話しよう いわむら かずお
野に生きる子うさぎ「ふう」と「はな」の毎日は、驚きと発見と冒険の日々です。自然からたくさんのことを感じ取り、いのちの仕組みを学んでいきます。
その日、ふたりが草はらで出会ったのは、美しいたんぽぽの花と、テントウムシ、ベニシジミ、ミツバチ。
あたたかい春の日、私の美術館のフィールド「くさっぱら広場」で生まれた一冊です。こどもたちが絵本を読んだあと、野はらで、たんぽぽやテントウムシたちとお話してほしいという願いをこめて…。
<日本のタンポポを、さがしてみよう>
日本には大きくわけて、日本のタンポポとセイヨウタンポポがあります。
セイヨウタンポポは1年じゅうみられますが、日本のタンポポは春にだけ咲きます。
そして、日本のタンポポの花がセイヨウタンポポと大きく違うのは、 虫たちの助けを借りて受粉する必要が
あるということです。 ふうとはなが出会うのは、日本のタンポポです。
みなさんも、探しにでかけてみてください。
■ こちらも合わせておすすめ!「ふうとはなの絵本」シリーズ
「ふうと はなと うし」
作・絵:いわむら かずお
出版社:童心社
ちいさな野うさぎの兄妹「ふう」と「はな」は、野原をかけだしました。そこで出会ったのは、牛のおばさん。ふたりは、そのおなかの中に赤ちゃんがいることを知ります……。いわむらかずお、待望の新シリーズ!
<著者より>
野に生きる子うさぎ「ふう」と「はな」の毎日は、驚きと発見に満ちた冒険の日々です。自然からたくさんのことを感じ取り、いのちの仕組みを学んでいきます。私の美術館がある「えほんの丘」の活動のなかから生まれた一冊です。
「ふうと はなと きじ」
作:いわむら かずお
出版社:童心社
白い雲がうかぶ農場。だいこん畑で、野うさぎのふうとはなは、卵をあたためているきじのおかあさんに出会いました。
「たまごから もうすぐ、わたしの こどもたちが、うまれるの」
ふうとはなが、おかあさんの羽にもぐって目をつむっていると、お腹の下から、ひなたちの声が聞こえてきました。