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【新刊ピックアップ】 注目の新刊をご紹介します!

2016/03/23

頭がふくつうで、のどがずつう? ユーモアあふれるお話絵本。

頭がふくつうで、のどがずつう? ユーモアあふれるお話絵本。

注目の新刊をみどころとともにご紹介します!
気になった作品をぜひチェックしてみてくださいね。
● 風邪でお休みすることになったエミリーは、パパに色々なお願いをしますが…。
「パパ、あたまが ふくつうで、のどは ずつうが する。」
エミリーがフレドリックと名付けたお気に入りの毛布を引きずりながら、パパの部屋に入ってきました。
おでこが熱く、どうやら風邪らしいエミリー。
パパは体温計をあちこちさがし回りますが、なかなか見つかりません。
一方、ベッドに寝かされたエミリーは、髪をポニーテールにしてとか、ロマンチックなお話をしてとか、パパに色々なお願いをしますが……?

冒頭からあっという間にエミリーとパパのやりとりにひきこまれます。
文も絵も終始ユーモアにあふれ、「かぜで お休みするって、ほんとに たのしい!」「とくに、パパといっしょだとね!」なんてエミリーがごきげんなのも納得です。
そして個人的には……意外と元気な子どもをもてあましながら一日つきあうパパの姿に、親近感をおぼえたり癒されたりしちゃいます。

文章は、ニューベリー賞を受賞した名作『のっぽのサラ』をはじめ、簡潔であたたかい作風に定評があるパトリシア・マクラクラン。
絵は、『二十一の気球』で同じくニューベリー賞を受賞し、イラストレーターとしても活躍したウィリアム・ペン・デュポア。
生き生きとした子どもらしさがかがやく作品世界は、きっとこの二人の作家ならでは。
3・4・5歳くらいのお子さんとぜひじっくり読んでみてくださいね。
もちろん小学生低学年の一人読みにもおすすめです。

ちょっぴり具合はわるいけど、ベッドで過ごす父娘コンビにとって幸福感漂う一日。
翌日の「オチ」もちゃんとある楽しいお話絵本です。
翻訳家・小宮由さんがえらぶ、すぐれた幼年童話「こころのほんばこ」シリーズ第4弾です。

(大和田佳世  絵本ナビライター)

きょうはかぜでおやすみ きょうはかぜでおやすみ」 文:パトリシア・マクラクラン
絵:ウィリアム・ペン・デュボア
訳:小宮 由
出版社:大日本図書

かぜをひいたエミリーは、パパと一緒にお休みをします。
「お気に入りの毛布とって」「お人形をさがして」「こんなの食べられない!」と、わがままをいうエミリー。
遊び心あふれるパパは、そんなわがままも、ユーモアたっぷりに対応していきます。
思わず笑っちゃうこと間違いなしの一冊です。



絵本ナビ編集部

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