ジャングルはきょうもへいわ。たくさんの動物がしずかにくらしています。
でもね・・・
ちいさなトラのガオくんは、しずかではありませんでしたよ。
「ぼくがガオーってほえると、みんなブルブルふるえちゃうぞ」
ガオくんは、じぶんが、世界でいちばん大きな声をだすトラだとしっていたんです。
木の実を食べるオウムにそっとちかよって「ガオー!」
大好きなどろにつかってのんびりしているヌーたちに「ガオガオー!」
その大きな声といったら。
「あいつのおかげで、ジャングルのへいわがだいなしだ」
こまった動物たちは、あつまって一計を案じます。
ある時、水をのんでいるガオくんに、みんなでそっとそっとちかづいて・・・
さあ、なにがおこったか、みなさんは想像がつきますよね!?
ジャングルの動物たちのとびっきりの声を、いっせいに叫んでみたら
パオーパオーパオー
ヒンヒンヒン
ガーガーガー
ムッキームッキー
大盛り上がり間違いなし!!
あれれ、ほえてばかりの、憎めないかわいいガオくんが、なんだかうちの子に見えてきたぞ。
声にだして動物たちの叫び声を楽しめば、子どもはきっと笑顔になりますよ。
作者はトマス・テイラー、やわらかな色づかいが印象的なイギリスの絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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