村の娘の誕生会に招かれた雪だるまは、楽しい午後を過ごします。素朴でおおらかな画面に人々の善意、優しさが暖かく描かれます。
息子ともどもヤーノシュさんの作品のファンです。
初雪で作られた雪だるまウィリーのお話です。村の人々の人気者ウィリーは、ふるさと雪の国を懐かしく思う一方、夏に憧れるなど、冒険心も持っています。そんなウィリーを森番の娘レアが誕生日会に招待します。ウィリーは好奇心から出掛けていきますが・・・皆の温かいもてなしのため、溶けていなくなってしまいます。
ウィリーは本当の意味で、一時だけこの村にやってきたおきゃくさまだったのでしょうね。森番のグリブラさんが「ウィリーはただ旅に出ただけさ」と最後に言うのですが、テルリコフスカさんの『しずくのぼうけん』を思い出しました。水があちこちを巡って冒険する話ですが、ウィリーも、溶けたおかげで大好きな列車の2両目に乗って、憧れの温かい国に行っているのかもしれませんね。そして、次の冬にはまた雪となって北国に戻ってくることでしょう。
息子は雪だるまにはあまり反応せず、ウィリーの友達カラスの発言や、列車の走る音がお気に入りです。雪が溶けてしまうことがまだ分かっていないのかもしれません。 (さみはさみさん 30代・ママ 男の子2歳)
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