火の鳥といえば不死鳥。
その伝説の鳥を秋田の尾去沢鉱山の由来を描く上で取り入れた着想がスゴイ。
シンプルで、かつ迫力のある大スペクタクル作品です。
滝平さん斎藤さんコンビの魅力がまた増えました。
妹の出産とともに死んだ母に代わって、12歳のあさは妹のさだの面倒を見ています。
9歳の時からという年齢にとてもインパクトを感じます。
夜中にあさが、妹のさだの小用を介助しているときに見上げた空に星の花火。
それが火の鳥との出会いになります。
火の鳥が出ると飢饉に襲われるという伝説におののく農民。
母の形見のかんざしをもって一人火の鳥退治にむかうあさ。
物語が静から動に変わります。
モノトーンから彩色に輝く絵に変わります。
この展開がスゴイ。
鉱山の由来と火の鳥。
この組み合わせとともに、話の内容、絵の展開、どれをとっても素晴らしい絵本です。