表紙がいいんです。
黒い太い線(鼻の穴なんて黒々と大きく膨らんじゃってます!)とパキっとした色遣いで描かれたウシのお顔が、インパクト満点。
この絵本は面白そう!と予感させます。
関西弁の軽妙な語り口で、
動物の鳴き声が、世界各国の言語で表現されると違うことを教わりながら、
ふむふむとページをめくっていると・・・
けど、うしはどこへいっても「モー」ってなくねん。
表紙のウシがバーンと登場!
しかも「オレは世界共通言語で鳴いてるんだぜ。どうだ!」みたいなアップ。
何度もオチに使われる、このウシの登場がたまりません。
子ども達も、ウシがくるぞ、くるぞ・・・出た〜!って感じ。
大喜びで「モー!」と言っていました。
単純で、落語みたいなストーリーはないけれど、
オチを外さないこの流れは、落語家の訳者、桂さんのセンスによるところが大きいのではないでしょうか。
スウェーデンの方の絵と関西弁の意外で素敵なコラボレーションに拍手です。
幼児さんから、小学生まで、フッと力を抜きたい大人の方にもおすすめです。読み聞かせにもぴったりだと思います。
関西人ではない私にとって、関西弁での読み聞かせは勇気がいるのですが、
この本はなんちゃって関西人になって読むしかないですね!