羽衣伝説はいろいろあるものですが、
この再話はなるほど、そうきたか!というものでした。
釣りの最中に出来心で天人の羽衣を持ち帰ってしまったそうすけ。
ばちが当たると脅されて、羽衣は騙し取ったごんぺえの元から
やがて売り飛ばされてしまいます。
追ってきた天人と一緒に、羽衣の捜索が始まります。
天人の持つ、機織りの不可思議さ、時間の経過の早さなど、
「かげろうのもえたつ、ゆめのような」おはなしです。
天人がハスの繊維で布を織るところなどは、
同様にしてお釈迦様の絵の布を織った中将姫を思い起こさせます。
美しい羽衣や、ハスで織った織物、見てみたいものです。